モンテッソーリメソッド(モンテッソーリ教育)とは?

今から150年ほど前にイタリアで生まれた、マリア・モンテッソーリという医師が考えた教育法です。
「子どもには、自分で自分を育てる力がある」という《自己教育力》の存在がモンテッソーリメソッドの前提となっています。子どもが自発的に学んでいく姿勢が尊重されています。
従って、ついつい大人は子どもに何でも教えてしまいがちですが、子どもは大人の教えを必要とはしません。モンテッソーリメソッドとは、適切な環境から子どもが自分で学び、吸収し、成長していく教育です。

『自発的に選ぶ ⇒ 集中しておしごとに没頭 ⇒ 達成感』
この「活動のサイクル」を繰り返すことで、子どもは達成感を持ち次へのチャレンジを目指します。
時には失敗して納得のいかない時もあります。
今日、思ったようにできなくても、次に来た時にはできるようになることもあります。
あきらめずに、困難をしなやかに乗り越えていけるような”一生ものの武器となる力”を身につけます。

そして、唯一無二の「自信」を手に入れた子どもは、自立・自律した人生を歩んでいきます!

モンテッソーリメソッドの活動例

モンテッソーリメソッドの活動は、日常生活・感覚・言語・数・文化の5つの分野に分かれています。
子どもがどんなことに興味を持ち、集中を引き出す活動は何であるのかを教師は観察から見極めます。
そして、発達に貢献する ”おしごと” を子どもに提供します。
教具や用具の扱い方がわからない時は「提示」というやり方さえ見せてあげれば、子どもは《自己教育力》によって、どんどん吸収していきます。

★0歳から1歳代の子どもたちには、木製の教具や手作り教具などで微細運動の活動(腕や手を使う活動)のおしごとを提供します。
又 具体物を直接〈触れる、見る、聴く、嗅ぐ〉などを通して、豊かな感覚体験を、溜め込んでいきます。
そして未熟な感覚器官を洗練させる感覚のおしごとを提供します。
★2歳から3歳の子どもたちには、主に、発達段階に見合った 日常生活・感覚・言語のおしごとを提供します。


2~3歳の子どもは、「模倣期」であり日常生活の中で大人の真似をしたがります。また、盛んに身体を動かして環境に働きかけます。
「自分でやりたい!」という意志の働きを尊重することで、実生活の中で必要な動きを獲得すると共に、『自立』と『自律』を育みます。

*容器の開閉
*シール貼り・のり貼り
*はさみで切る
*縫いさし
*着衣枠
*花を活ける  など
乳幼児の子どもは、五感〈視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚〉の刺激が楽しい時期です。
動きながら五感を使い、常に自分の周りの現象や事象を感じています。
体験によって得た感覚を教具により刺激することで、より一層感覚器官を洗練すると共に、知的活動の基礎となる諸概念(大きさ、色、形、重さ、熱さなど)を形成します。
そして、大きさ・色・形・重さ等の差異に注意を集中し、「観察する力」「考える力」を身につけます。

*円柱差し
*ピンクタワー
*茶色の階段
*長さの棒
*色板   など
〈ことば〉は、自分の考えを人に伝えたり、考えるための道具です。
“0~3歳の子どもは、日常生活の中で飛び交うことばを、無意識の中で溜め込んでいきます。
そして、「ことばの存在に気づく」➔「ことばの意味を理解する」➔「ことばを発する」という段階を追って、ことばは発達していきます。”実物やレプリカ、フィギュア、絵カードを見せ、五感の刺激+音(名称)を伝えて語彙を豊かにします。
また、同種類の物を集め『仲間』という概念の形成を育みます。例:くだもの・野菜・動物など「話す」から「書く」に興味を持ちはじめる段階の子どもには、楽しい教材を使い、系統立てて自由に表現できる力を身につけます。

*物と絵カード
*絵カード合わせ
*絵本
*ひみつ袋
*ステンシル
*砂文字板   など